(2005.9.24公開)
(2006.4.12一部修正)

(袰内線)

森林鉄道を調査し始めた頃、青森県内の国土地理院の古い地図をくまなく調べ、この軌道の存在を知りました。

津軽半島に多くの森林鉄道・軌道があったことはある程度知っていましたが、まさか津軽半島の先端の竜飛にもあったとは思いませんでした。

「昭和12年度 第四次検訂 増川事業区施業案説明書」には「袰内(沢)線、昭和9年度開設」との記載があるほか、営林局管内図でも軌道の存在を確認することができました。
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第726号)


2003年5月の連休に、家族で金木、小泊経由で、途中、小泊海岸林道を眺めつつ竜飛にドライブに行きました。

地図で竜飛(厳密には中泊町袰内(ほろない))に軌道跡があるのを知っていたので、ちょっと寄ってみました(あまり期待はしていなかったのだが)。

写真は海岸から袰内川上流方向を撮影したものです。わかりにくいのですが袰内川の左岸(写真右側部分)に軌道があったと思われます。


さらに進み、上流方面を望む。左岸には枯れ草が一筋に続いており軌道跡らしき跡が確認できます。そして写真の中央付近には、…


桟道の跡と思われる構築物が確認できました。あまり期待していなかったのでちょっと驚きでした。川沿いの一部は斜面になっており、その部分は桟道で通っていたのでしょうか?


ちょっとわかりにくいのですが、石垣の跡も確認できました。


さらに上流方向を撮影。地盤がもろいのか写真中央付近では崩れかけている箇所もありました。

今でもこの桟道の跡は崩れずに残っているのだろうか…。


現在の道路の橋付近にも石垣が確認できました。


さらに進むと橋台の跡のようなものも確認できるのですが、どうも新しすぎて軌道とは関係なさそうな感じがします。


この先にも軌道は続いていたようなのですが、特に遺構を発見できませんでした。なお、この先には青函トンネルの立坑?の入り口がありました。

この先に集落などがないのに道が舗装されているのは、青函トンネル建設時のトラック通行の関係と思いますが、途中のコンクリの橋台も関係あるのかな?


軌道の始点から海を望む。かつてはここから切り出した木材を舟で輸送していたのだろうか?

この軌道については様々な資料を見たのだが詳しいことはわかりませんでした。

近くに民宿があったと思うが、ここの人に軌道のことを聞けば何か分かったかもしれない。

軌道に興味のない妻と子供(当時2ヶ月)が飽きてきていたので、駆け足での調査でした。

( 線名 地図 )