(2006.9.13公開) (2009.10.17一部追加) |
小泊海岸林道 (追加調査) 2006年4月、片刈石沢林道の2回目の調査のついでに、小泊海岸林道(青岩付近)と折腰内付近の林道を調査しました。 たいした発見はありませんでしたが、軌道が存在したという事実がわかりました。 ※ 冬部沢支線だけは2007年4月に調査しています。 |
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この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第726号) |
1 小泊海岸林道(青岩付近) 崖がハゲている上部のラインが軌道跡です。 前回の調査で、この先にあるトンネル跡を発見できなかったので、再確認しに来ました。 |
砂浜に降りてみると、前回には気が付かなかった崩れた石積みが落ちていました。 |
海からの浸食を防ぐための柵?としてレールが使われていました。 |
空中に飛び出ている枕木も、まだ健在でした。 |
先に進み、この辺りにあった思われるトンネル跡を探しました。 写真で見ると簡単に崖を登って行けそうですが、実際はちょっと危険でした。 そして結局、今回も発見できませんでした。ガックシ…。 崩れて埋もれてしまったのか、それとも場所が違うのか…? |
トホホな気分で、前回も確認した橋脚跡を撮影してこの場を去りました。 |
2 冬部沢林道 (小泊海岸林道冬部沢支線) ※ この支線だけは2007年4月に調査しています。 冬部沢支線調査の前に、小泊海岸林道が冬部沢を渡る地点を再調査しました。前回調査では国道の橋上からの撮影でしたが、川まで降りてみると、橋脚の跡?のようなものを発見しました。対岸にも同様のものがわずかですが残っており、軌道時代の橋跡かと思われます。 |
また、近くには曲った軌条が残っていました。 |
さて、冬部沢支線ですが、小泊海岸林道から分岐し、冬部川の左岸を進んでいきます。 上流には上水道取水ダムがあるらしく、一般車の通行ができなくなっています。 山菜採りのおばちゃんが柵の脇を通っていたので、真似をして進みました。 |
途中に数回冬部川を渡るのですが、橋は平成になってから架け替えられたものばかりでした。 上水道取水ダムの管理のためか、道路も自動車が走りやすいように整備されているため、特に遺構を見つけられず、途中で引き返しました。 |
3 折腰内付近の軌道跡 (折腰内沢林道) 昭和12年の管内図に記載されていた折腰内付近の軌道を調査しました。 はっきりした位置がわからなかったのですが、地図にも示したように、折腰内川沿いの林道と国道339号沿いが軌道跡と予想しました。 まずは折腰内川沿いの林道を進んでみました。 |
車で進むと道が悪いと困るし、チャリを出すのもめんどくさかったので、折腰内のオートキャンプ場に車を止めて、歩きで進みました。 何のへんてつもない林道です。こういう林道はつまらないのですが、今までの調査で数多くハズレを進んでいるので慣れています。 |
この林道は折腰内川を1度だけ渡ります。 もしかしたら木橋の跡があるかも…。 |
橋脚の跡は残ってはいませんでしたが、橋の傍らに怪しげな木片が置いてありました。 軌道時代のものか?と思って調べましたが、枕木、犬釘、レールの跡は見られませんでした。 これが古い木橋のものとしても、軌道時代のものではなさそうです。 |
橋の先にも進みましたが、結局遺構を発見することはできませんでした。 ガックリして戻ろうとした時、途中で作業をしているおじさん?おじいさん?がいたので、勇気を出して軌道について聞いてみました。 |
この辺りに軌道があったかを聞いてみると、ここを通っていたとのことです。今回の調査では遺構は発見できませんでしたが、軌道があったことがわかりラッキーでした。 さらに話を聞いてみると、やはり国道339号沿いにも軌道があったとのこと。この2つの軌道は手押しで運材を行っていたことがわかりました。 ただ、軌道がどこまで延びていたかは聞くのを忘れてしまいました…トホホ。 |
国道339号沿いの軌道跡は、坂道であり、車を止めるのは難しそうなので調査しませんでした(ちょっとめんどくさかったから…)。 今回は聞き込みで軌道跡の存在が解りましたが、地元の人に聞くのは難しいとつくづく感じました。 というのも、おじさんは質問に答えてくれたものの、ちょっと機嫌が悪そうでした。作業中に変な質問をしたせいか、私が津軽弁を苦手とするせいか、理由は解りませんが…。 机上調査で解ったのですが、昔の伐木・運材は、とても危険な作業が多かったことや、怖い親方の元での作業もあったそうなので、そんな昔の嫌なことを思い出したく無かったのかもしれません(ちょっと考えすぎかもしれませんが…)。 また、後日の机上調査で、折腰内川沿いの林道の名称は「折腰内沢林道」と判りました。「昭和14年度 相内事業区施業案説明書」(青森営林局)によると、牛馬道としての林道でしたが、「一部ニ軌条敷設アリ」との記載がありました。 |