(2025.6.7 公開)

 (この地図はカシミール3D「山旅倶楽部」を使用して作成しました。)
清水目林道

昭和10年に、野辺地駅の南西に存在した野辺地貯木場から清水目川沿いに敷設された軌道です。

しかし、この軌道が正確に記載された地図がほとんどないため、どこを通っていたかがちょっと判然としません。

昔の空中写真も参考にして、2004年、2016年に現地調査を行いました。古い記憶を思い出してのレポートですが、大した成果はありません。



 (この地図はカシミール3D「山旅倶楽部」を使用して作成しました。)
 
  起点の野辺地貯木場跡です。この写真だけ2023年に撮影しました。

左に見えている林は、野辺地駅の日本最古の鉄道防雪原林です。


 
2004年時点の貯木場跡はこのようになっていました。畑や空き地となっており、遺構を見つけられませんでした。ちなみに、机上調査では、ちょっと珍しい運材台車を牽くワンワンの写真を確認できました。
 
軌道跡はこの先国道4号を南下し、清水目方向へ進みます。 



 (この地図はカシミール3D「山旅倶楽部」を使用して作成しました。)   
軌道跡は国道から南西方向に離れて進みます。

上清水目集落辺りで、住民の方に聞いたところ、軌道は集落の裏(北西側)を進んでいたとのことです。

また、当時は上北(乙供)から持ってきた機関車で運材していたそうです。


 
集落の裏には何の変哲もない道が通っており、これが軌道跡と思われます。しかし、道にも小さな沢を渡る箇所にも遺構を見つけることができませんでした。 



 (この地図はカシミール3D「山旅倶楽部」を使用して作成しました。)
   
清水目集落の先は、清水目川沿いに進み、清水目ダムを越え、北ノ股沢、ホズナシ(ホジナシ)沢辺りが終点です。

途中で心棒沢支線が分岐します。


 
清水目ダムの西側から起点方向を撮影しました。軌道跡はダム湖の底を進み、この辺りで現れてくるはずですが、判然としませんでした。 


 
ダムの先は現林道を進みます。林道の脇にレールを活用した柱が立っていました。


心棒沢支線との分岐点です。

この林道で遺構?らしきものは、先ほどのレールの柱しか見つけられませんでした。

2004年はここで引き返しました。


 
2016年に分岐点から先を調査するため、再び現地に向かいました。クマ注意の怖い看板がそのまま出迎えてくれました。


清水目林道をホズナシ沢方向に進みましたが、軌道跡は判然としませんでした。


また、心棒沢支線跡も先に進んで調べてみましたが、特に遺構を見つけることができませんでした。


調査の成果はイマイチでした。まっ、森林鉄道廃線調査はこれが普通なのかもしれません。
遺構が残っているかどうかは現地に行かないと分からないので、「見つけられなかった」という実績が大切なのだ。調査は主に2004年に行っているので、再度しっかり調査すれば何か見つかるかも…。


( 線名 地図 )